想うこと

石油ゼロの自然塗料が心に効く?宗教とものづくりの意外なつながり!「持続可能な未来を考える今日」






5月のバチカン市国




7日はまだ黒い煙、まだかなぁ






石造りの荘厳な建物の上に
ひょこりと伸びた煙突から
白い煙が立ちのぼりました






5月8日、白い煙だ、決まったぞ!





新しいローマ教皇の誕生です




前日は黒い煙で不成立
翌日にようやく選ばれたのは
新教皇・レオ14世が誕生した



教皇は
英語でポンティフ(Pontiff)という




その言葉には、
“橋を作る人”
という意味があります



神様と人間の間に“橋”をかける



今や異なる宗教を
信じる人たちにも語りかけ
世界中の信頼を集めています











私は正直、宗教に対して
少し冷めた目を持っていました




宗教にすがるのは、心が弱いからだ




神様がいるなら、
どうして
戦争や貧困はなくならないんだろう? 




もっと平等で、平和な世界に
なっているはずじゃないのか?






そう思ったことは、
一度や二度ではありません。



仏教にも、積極的に
信仰していたわけではありません











だけど、今年の春
娘が中学受験の4日間を迎えたとき



娘は連日、朝から晩まで
真剣に試験に挑む



私はというと
ただ待合室で過ごすだけ







仕事にも手がつかず
ふらふらと立ち寄った本屋で
一冊の本を手に取りました



『禅僧が教える、
心がラクになる生きかた』



ページをめくるうちに、
仏教の「無常」や「無我」
の教えにふれるたび、

少しずつ心がほどけていくのを感じた



無常だからこそ
今この瞬間を大切にできる



無我だからこそ
自分を変えようと努力する



それを受け入れ
今できることに集中する。



ただ、信じて祈る


そのとき、宗教とは、
人の弱さの表れではなく
人間らしさの証なのかなと思いました。











そんな信じるという気づきは
私たちの仕事とも
どこかで重なっています


うちの会社
「アットパーシモン」は、

少し変わった塗料を作っています




何が変わってるって、
水と油を仲良くさせてるんです。



あの仲の悪い水と油ですよ?



ふつうは界面活性剤っていう
“強制仲裁人”を入れるんだけど、
うちはそれを使いません。




代わりに、
柿渋と植物オイルを長い時間をかけて
窯の中でくるくる回して混ぜる




まるで、お見合いから
ゆっくり愛を育むカップルみたいに
丁寧に丁寧に乳化させるんです



なので、
大量生産はできません。







弊社の自然塗料は
石油由来の自然塗料と

比較すると、はるかに
製造の手間とコストがかかります






従業員の給料を
もっと増やしてあげたい
働く家族の幸せも
守ってあげたい



会社として
利益のみを追い求めるのであ
れば



もっと簡単に
もっと早く
もっと大量生産…..




そんな誘惑が
ないわけじゃありません。





でもそれをすれば
理念を手放すことになる…..








私たちの信念は



「住む人の健康を守りたい」

という、ただまっすぐな気持ち


アレルギーで悩んでいる人。
化学物質に敏感で塗料が使えない人。
赤ちゃんやお年寄りがいるご家庭。
健康長寿を目指したい人。


そういった方々に、
安心して使ってもらえる
自然塗料を届けたい



空気のきれいな、
心地よい空間をつくるお手伝いがしたい






宗教と、自然塗料



宗教が心を癒すように
私たちの塗料が
暮らしにやさしさを運ぶ



石油に頼らず、
地球に寄り添う持続可能な未来



そんなものづくりを、
これからも続けたいです。





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