柿の木を想ううちに、仕事の現実が追いついてきた件
連日のように
「またクマが出没しました」
というニュースが流れてくる
気づけばもう数ヶ月
柿の木とクマの話題ばっかりだ
……なんだけど、
実はね、わたし
この話題に触れるのは今日が初めて
なんでだろう
ニュースを見るたび
胸のどこかがモヤモヤして
「どう表現したらいいんだろう?」って
その答えが見つからなくて
だから触れないまま
そっと横目で見ていたのかもしれない
うん、たぶんそう
クマの出没の7割が
“放置された柿の木の実”
が原因らしい、そんな話を耳にすると
あぁ、そういう構図なのか…
としんみりした気持ちが広がる

で、
その放置されている柿の木って
これがまた本当に丈夫なんだよ
柿の木は、肥料をあげなくても
誰に手入れされなくても
毎年ちゃんと実をならす。
柿って、なんというか…
人の手をわずらわせない植物
のんびりした強さがある。
だから
放置されてしまった場所でも
木は木で自分の役目を果たして
ぽとん、と
オレンジ色の実になる
でも、、、
その甘い実がクマを呼び寄せてしまう
柿の木には悪気はないんだけど
その現実が切ない
昔から
「桃栗三年柿八年」って言われるように
柿はとにかくゆっくり育つ木でね
八年かけてやっと実をつけて
そこから五年ほど発酵させて
ようやく上質な柿渋になる
十三年、長いよねぇ。
そんなふうに時間をかけて
季節を積み重ねてきた木が
「危険だから切ろう」となるのは
やっぱり胸がすこし痛む
もちろん、
クマの出没は本当に怖いし
被害に遭った方の気持ちを考えると、
胸が痛む
「安全のために柿の木を切る」
という判断を
否定することもできない

柿の木もクマも人も、
なるべく丸く収まる未来があるといいな
今日ようやくこの話題に向きあってみて
胸の奥にしまいこんでいた宿題を
ひとつ思い出したような気がしたんだけど…
ふと外を見たら
冬の風がびゅうっと吹いてきて
「あれ? なんかこれ、
提出期限とっくに過ぎてる空気じゃん…」
と、自分ごとのほうが
急に胸に刺さってきたんだよね。
気づいたら、
頭の中であの決まり文句がよぎってた
「提出が遅くなり申し訳ございません」
……ああ
でもまあ、冬だしね。
みんな、笑って許してくれる季節…
だと信じてる♡





